山形地方裁判所 昭和46年(わ)261号 判決
被告人川野博に対し、この裁判確定の日から二年間は、この刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告会社は、山形県米沢市中央三丁目六番一〇号に本店を置き、土木建築請負業等を営む資本金五〇〇万円の株式会社であり、被告人川野博は、被告会社の代表取締役として同会社の業務全般を統括している者であるが、被告人は、被告会社の業務に関し、法人税を免れる目的をもって、工事材料費、労務賃、経費等の工事原価を架空に計上する等し、これによって得た資金を簿外の定期預金にする等の不正な方法によって、被告会社の所得を秘匿し、
第一 昭和四三年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における実際の所得金額が七〇二万五、四一〇円で、これに対する法人税額が二二四万八、七〇〇円であるにかかわらず、昭和四四年二月一日、所轄米沢税務署長に対し、当該事業年度の所得金額は一四七万五、九五四円で、これに対する法人税額が四一万三、二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて被告会社の右事業年度の正規の法人税額一二四万八、七〇〇円と右申告税額との差額一八三万五、五〇〇円を逋脱し、
第二 昭和四四年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における実際の所得金額が一、五〇五万七、二四二円で、これに対する法人税額が五〇一万七、九〇〇円であるにかかわらず、昭和四五年二月三日、所轄米沢税務署長に対し、当該事業年度の所得金額は二三三万八、一二六円で、これに対する法人税額が六五万四、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて被告会社の右事業年度の正規の法人税額五〇一万七、九〇〇円と右申告税額との差額四三六万三、三〇〇円を逋脱し、
第三 昭和四五年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における実際の所得金額が二、〇三〇万八、六九〇円で、これに対する法人税額が七〇四万九、九〇〇円であるにもかかわらず、昭和四六年二月三日、所轄米沢税務署長に対し、当該事業年度の所得金額は四四一万九、六〇〇円で、これに対する法人税額が一二四万七、九〇〇円(これは誤算であって、右所得金額に対する税額は一二四万八、五〇〇円)である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて被告会社の右事業年度の正規の法人税額七〇四万九、九〇〇円と右申告所得の正当税額一二四万八、五〇〇円との差額五八〇万一、四〇〇円を逋脱し
たものである。
(適用した罰条)
被告人置賜建設株式会社につき
法人税法一六四条一項、一五九条一項、刑法四五条前段、四八条二項
被告人川野博につき
法人税法一五九条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項一号
(公判に出席した検察官佐藤安宏)
裁判所書記官 鈴木礼
(裁判官 喜多村治雄)